
TOP >> 障がい者雇用がうまくいかない理由
当サイトの冒頭では、企業側からこぼれる障がい者に関する問題点を挙げさせていただきました。その原因はどこにあるのでしょうか?企業によって直接的な原因はさまざまですが、根底には同じような思考が流れています。UDジャパンでは、次のように意識変革こそ成功への近道だと考えます。
通常、一般雇用の際には「どのような人材が欲しいか」「どのように育成したいか」というビジョンに従って厳しい審査が行われます。雇用された人には、能力を発揮し、企業を存続、成長させていく役割があるからです。
しかし、障がい者雇用においては、法定雇用率や、企業のCSR推進などを重視するあまり、どのような「人」を求め、どのように「育成」したいかがあいまいである場合が少なくありません。
障がい者雇用においても、採用以前の段階から、どのような人材が欲しいのか、綿密に計画を立て、募集の段階でその情報をきちんと伝えることが大切です。
また、自社内だけで悩まずに、ハローワークや職業センター、支援センター等の社会資源との連携を深めることも、障がい者雇用を成功させるために重要になります。
障がいの種類によって、ハード面、ソフト面、どちらにサポートが必要かは異なります。 例えば、車いすを使用する人が入社する場合、段差にスロープを設置する、車いすの入れるトイレを常設するなど、ハード面の設備投資が必要になります。
聴覚に障がいを持つ人が入社する場合、設備を変える費用は必要ありませんが、会議のときやコミュニケーション時に、情報共有のためのソフト面の配慮が必要になります。手話通訳や要約筆記などの人的配慮も、場面に応じて必要となる場合があります。
障がいの特性をよく理解し、自社に適した人材の雇用を検討することで、双方にとって雇用のミスマッチが少なくなります。
また、障がいの状態はさまざまで、同じ障がいの種類でも、障がいを持った時期や程度によってできることとできないこと、必要なサポートは異なりますので、面接の際には具体的に確認をすることも重要です。
どこの企業においても、新入社員は教育しなくてはできないこと、知らないことだらけです。そのため、企業は新人育成のための研修やOJTの機会をたくさん設けています。
それでは、障がい者雇用においてはどうでしょうか?
「ルーチンワークだから研修は必要ない」「聞こえないから研修を受けても理解できないだろう」と、周りの社員と同じ研修の機会を与えていないということが多くあります。
残念なことに、教育を受けることができなかった障がいのある社員は、当たり前に知っておくべきビジネススキル、コミュニケーションスキルを身に付けることが難しくなります。
そのことが「障がい者はできない」という周囲の誤解を誘因してしまうことも少なくないのです。
会社に期待されていない、周囲の理解がない…当然ながら、長く働くことが難しい状況ではないでしょうか。障がいがあってもなくてもきちんと育成をすることで、能力開発や成長につながり、期待されているというモチベーションの向上にもつながります。
長く働いてもらい、人材として企業に貢献してもらうためにも、「障がい者を受け入れ育てる」という風土や制度といった環境を整えることが大切です。
「障がい者は何もできない」。残念ながら、このような考え方をされている人が多くいます。そして、その方々は大抵、これまで障がいのある人とかかわったことがありません。
逆に言えば、障がいがあっても企業で活躍をしている人がたくさんいること、障がいがあってもできることがたくさんあることの具体的な事例を知り、その現場を目の当たりにすることで、180度考え方が変わる可能性が高い方々でもあります。
障がい者雇用を現場に依頼する前に、今回雇用した人はどのような特性を持ち、どのようにすれば共に働くことができるのかを伝える機会をまず設けることが大切です。
例えば、 頸椎(けいつい)損傷のため手にも障がいがある社員に対して、パソコンで速く入力することを求める仕事を与えても、思い通りの成果をあげることはできません。聴覚障がいや言語障がいのある社員に対して、電話応対の業務を求めても、期待には応えられないでしょう。
逆に、企画立案などの仕事は、自身の障がいを負った部分を使用する業務ではないため、大きな成果をあげることができるかもしれません。
障がいは、与えられた環境によって“受ける”ものだと考えることができるのです。
障がいを持つ社員のできること、できないことを見極め、できるかぎり障がいによる影響を“受けない”環境をつくる配慮と工夫をすることで、できる仕事の幅は確実に広がります。
障がいを持っていても、周囲の理解と本人の努力が実を結び、第一線で活躍している優秀な人材はたくさんいます。
Copyright © 障がい者雇用.com All Rights Reserved.